明日11月4日は「第六十二回銀玲会」です。
初代花柳昌太朗は三十六年前、昭和六十三年四月二日、満開の桜の花に見守られる様に天寿を全うし舞踊一筋の人生に幕をおろしました。花柳流二代目三代目宗家御家元のもとで、素晴らしい先生方に恵まれ、又、多くの門弟を育て上げ、明治大正昭和の時代を思い切り踊り抜いたと思われます。
また、二代目は花柳昌生として舞踊家の志を抱き、尊敬する師匠、恩師、同志らに恵まれ「花柳舞踊研究会」、「東横創作舞踊の会」、「創作舞踊劇場」、「鳳生会」、渋谷ジャンジャンでの定期公演、舞踊実験グループ「乱舞座」、「能う会」などで幅広く活動する機会を得る事が出来、また、平成二年に二代目を襲名してからは「銀玲會」を受け継ぎ、そして、定年までの二十五年間、母校の日本大学芸術学部での講師の任を全うし、生涯現役の舞踊家人生を送ることが出来た大変な幸せ者であったように思われます。
今年はちょうど二人の師の三十七回忌と七回忌にあたります。父(二代目昌太朗)が旅立ってからこれまで、初代の丁寧で品の良い芸、二代目の創造力に満ち溢れた愛と夢のある芸、それぞれの面影を追い続けながら、私なりの新しい昌太朗を模索し、これまで一門と共に切磋琢磨してまいりました。その道のりの証の舞台を、明日は両師を偲び捧げるつもりで精一杯に努めたいと思っています。
銀玲會出演者一同も、それぞれの想いを胸にこれまで一生懸命に稽古を重ねてきました。
ご高覧ご声援の程よろしくお願いいたします。
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